胆石の話

胆石はありふれた病気で日本人では10人から20人に一人、女性は男性の2倍の発生率があり、中年以上になると1割くらいが胆石持ちだと言われています。近年、食生活の西欧化に伴ってその発生率はさらに増加してきています。今日は胆石症の話です。
胆石症とは胆石が原因となる症状を言い、胆石を持っている人すべてが症状があり、治療を必要とする訳ではありません。
胆石を持っているが、胆石に症状を全く認めないものを「無症状胆石」といい、検診、人間ドックなどの普及に伴って、発見率が増加してきていますが、多くは治療は必要ありません。
胆石は成分や大きさ、個数もさまざまで治療方針も異なります。高齢の女性、肥満、糖尿病患者や小結石が多数ある場合は症状が出やすいと言われています。
最近までは、胆石の症状は痛み以外に黄疸・強い炎症・発熱・ショックなどの症状が見られ、救命のためには救急手術が唯一の治療でしたが、現在では胆石の成分がコレステロールが原因であるコレステリン系の石が増加しており、胆嚢だけに結石ができる場合が多くなったために症状は軽く、心窩部痛(みぞおちの痛み)が主な症状となってきています。
診断は簡単で、健康診断などの超音波検査などで発見されることが多く、どうしたらよいのかを相談されます。
胆石症の治療には内服薬、体外衝撃波による治療、内視鏡的治療の他に腹腔鏡下手術・カメラによる「腹腔鏡下胆嚢摘出術」があります。
これらの手術は術後の痛みも軽く、美容的にも優れています。特に無症状胆石では胆嚢に炎症がほとんどないことが多く、非常に良い方法です。
胆嚢は一度、胆嚢炎を起こすと癒着のため、この方法は困難で、症状のある胆石症といわれ手術が必要です。
また胆石が胆嚢内に充満している場合や、造影検査で胆嚢が映らない場合、あるいは胆嚢壁が厚かったり変形が著しい場合などは、胆嚢ガンが発生することがありますので無症状でも手術を受けた方がいいといわれています。
そのほか、従来からの開腹手術もありますが、入院期間が長く最近は敬遠されがちです。
胆石を持っている人はたとえ症状がなくても半年に一度ぐらいは血液検査や腹部エコーなどの検査を受け、肝機能の異常がないことや、胆嚢壁に異常がないかどうか検査して下さい。