脈がとんで不安です〜不整脈・動悸のお話〜

4月に入り、脈がとぶ、との訴えで来院される方がかなりいらっしゃいます。受診する時は脈は治まっていることが大部分で負荷心電図やホルター心電図という精密検査をしても動悸が何だったのか結局分からないことが多いです。
今日は脈がとぶ(不整脈、動悸)についてのお話です。
皆さん! 脈がおかしいなと感じた時、すぐに1分間程度、自分の手首の脈に触れてみてください。
脈が正常か異常かは、それだけでも診断できることが多く 、規則正しければ、不整脈は心配いりません。脈が1分間に100回以上の場合は頻脈、 脈が60回以内であれば徐脈といいますが不整脈ではありません 。
脈が規則的であれば問題ありませんが、不規則で1分間に何回とんだかは病状の重症度の判断に役立ちます。走った後や熱がある時、緊張や興奮している時の頻脈は、病気ではありませんし、スポーツ選手のように心身を鍛えての徐脈は病的ではないのですが病気と関係のある頻脈や徐脈もあります。
動悸や不整脈は普段は感じませんが、異常な状態になると、心臓が強くドキドキする、ドキンとする、胸がつまる感じがする、心臓が踊るように脈打つ、といった表現で患者さんが訴えることがあります。
動悸は異常な心臓の動きで、先ほどお話した以外の原因で起こる病的な動きで 甲状腺機能亢進症、貧血、糖尿病、肺気腫などの呼吸器疾患、コーヒー、紅茶、チョコレートなどのカフェインを多く含む食品や嗜好品や、動悸をおこしやすい薬の服用によるものもあります。
不整脈は動悸と違い、脈拍が不規則ですから、一部の不整脈を除けば、原則的には脈がとびます。
不整脈には、神経の高ぶりによる心因性不整脈といい、中年の女性で夜中などに突然起こる更年期障害による不整脈や、心臓が悪くなくて神経症からくる心臓神経症によるものもあります。
本来の心臓病でおこる不整脈、動悸は、心臓弁膜症、心筋症、心不全、心臓の刺激伝導系の異常興奮や、内分泌疾患、糖尿病による低血糖などの代謝疾患によるものが多いようです。
数の少ない心室性不整脈はあまり心配ありませんが、致死的に働く不整脈、動悸もあるので慎重に区別 しなければなりません。
生命に影響のある致死的な不整脈には、心室細動、心室頻拍、頻脈性心房細動、高度徐脈性不整脈、発作性上室性頻脈、多源性心室性不整脈などがあります。
治療は不整脈の種類によって異なります。脈がとんだり、原因がなく動悸が始まって、身体の具合がおかしいなと感じたらすぐに主治医にご相談下さい。